キャリアが履歴書となる
フリーランスのitエンジニアにとっては、そのキャリアこそがまさにエンジニアとしての履歴書である、と言ってしまってもいいだろう。フリーランスであるエンジニアにとっては、単に職歴だけが列挙された一般的な履歴書は意味をなさない。何故ならば、優れたエンジニアを求めている側にとって、そうした履歴書では、エンジニアとしてのキャリアそのものを知ることができないからである。企業所属のエンジニアであれば、その所属部署によってある程度、その経歴を知ることもできる。
しかし、一所に所属していないフリーランスのエンジニアである場合には、そのキャリアシートこそが、そのエンジニアとしての力量と経歴を知る唯一の手掛かりとなるのである。itエンジニアには、特定の企業には所属せずに契約で仕事をしているという人が少なくないのは、エンジニアとは高度な知識を擁し、特化したスキルを持って仕事をするプロフェッショナルであるという意識があるからではないだろうか。
そのような人にとっては、自分の知識とスキルを存分に活かして仕事のできる場こそが、プロフェッショナルとしての仕事の場なのであり、またそうした場に仕事の醍醐味と生き甲斐を求めているのである。そのためには、特定のところに所属してしまうことなく、自分の腕を存分に発揮できる場を常に求めて、縦横無尽に活躍することができるよう、自由契約で仕事をするというあり方を選択しているのであろう。